ビジネス・ロジックの 追加

ビジネス・ロジックは、ホスト画面の認識や ZIETrans アプリケーションの起動などのイベントの発生時にアクションとして呼び出される、任意の Java™ コードです。ビジネス・ロジックはアプリケーションに固有のものであり、ZIETrans の一部として提供されるものではありません。ユーザーはビジネス・ロジックを使用して、ZIETrans アプリケーションを拡張し、データベースや統合オブジェクトなどの他のデータ・ソースと統合することができます。例えば、ファイルやデータベースのコンテンツを ZIETrans グローバル変数へ読み取ることや、グローバル変数を使用して、アプリケーションの GUI ページで使用するドロップダウン・リストやポップアップに入力することができます。

ZIETransは、ZIETrans Web プロジェクトに ZIETrans ビジネス・ロジックを組み込む際、クラス・ローダー・ポリシーを自動的に更新します。これにより、ZIETrans アプリケーションのデフォルト WAR クラス・ローダー・ポリシーが、「アプリケーションの単一クラス・ローダー」に更新されます。

ビジネス・ロジックを作成してプロジェクトに追加するには、「ビジネス・ロジックの作成」ウィザードを使用します。このウィザードを起動するには、ZIETrans ToolkitZIETrans プロジェクト」タブを右クリックして、「新規 ZIETrans」>「ビジネス・ロジック」クリックします。

「ビジネス・ロジックの作成」ウィザードで、ビジネス・ロジックを追加するプロジェクトを指定し、Java クラス名を入力します。デフォルトのパッケージ名は、projectName.businessLogic ですが、これは Studio の「設定」で変更することができます。任意で、パッケージ名を指定するか、「参照」をクリックして既存の Java パッケージを選択することができます。プロジェクトのグローバル変数に簡単にアクセスするためのメソッドをビジネス・ロジックに組み込むか、またはプロジェクトのグローバル変数を除去する場合は、「グローバル変数ヘルパー・メソッドの作成」チェック・ボックスを選択します。必要な情報を入力したら、「完了」をクリックします。

ビジネス・ロジック・クラスの作成後、それを 1 つ以上の画面イベントやアプリケーション・イベントにリンクして、そのイベントの発生時に実行させることができます。リンクの追加先の各イベント (アプリケーション・イベントまたは画面カスタマイズ) を編集します。「アクション」タブの「追加」をクリックして、「ビジネス・ロジックを実行」を選択し、ビジネス・ロジック・クラスの詳細を入力します。画面カスタマイズとイベントの両方の編集について詳しくは、「画面イベントの処理」を参照してください。

プロジェクト内のビジネス・ロジック・ファイルを見るには、ZIETrans ToolkitZIETrans プロジェクト表示」タブ上のソース・フォルダーを展開します。ソース・フォルダー内の個々のパッケージ名またはクラス名が表示されます。Java クラス名を見るには、パッケージ名フォルダーを展開します。クラスを編集するには、クラス名をクリックします。ソース・フォルダーには、ZIETrans プロジェクトにインポートされたその他の Java ファイルも組み込むことができます。

「ビジネス・ロジックの作成」ウィザードを使用してビジネス・ロジックを作成する場合、デフォルトでは、実行アクションによって起動されるメソッドに execute という名前が付けられます。独自のクラスを作成する場合は、メソッドに以下の属性がなければなりません。
  • public および static としてマーク付けされている。
  • 戻りの型が void である。
  • com.ibm.hats.common.IBusinessLogicInformation オブジェクトを唯一のパラメーターとして受け入れる
メソッドは、次のように上の形式を使用して、この後にユーザー独自のビジネス・ロジック・コードを続ける必要があります。
public static void myMethod (IBusinessLogicInformation businesslogic)
カスタム Java コードに渡される IBusinessLogicInformation オブジェクトにより、ZIETrans プロジェクトの各種オブジェクトおよび設定にアクセスし、それらを使用または変更することができます。適用可能カウントを変更するアクティビティーには、以下のものがあります。
  • com.ibm.hats.runtime.IRequest クラス。このクラスは、ZIETrans ランタイムに対してなされた要求を表すオブジェクトを返して、パラメーターを要求するためのアクセスを提供します。
  • com.ibm.hats.runtime.IResponse クラスこのクラスは、ZIETrans ランタイムからの応答を表すオブジェクトを返します。
  • getConnectionMap() メソッド。アプリケーションに関して指定した接続情報の設定を含む java.util.Map を返します。
  • getGlobalVariables() メソッド。このアプリケーション・インスタンス用のグローバル変数の java.util.Hashtable を返します。このテーブルには、共用グローバル変数は含まれていません。
  • getSharedGlobalVariables() メソッド。このアプリケーション・インスタンス用の共用グローバル変数の java.util.Hashtable を返します。
  • クラス・プロパティー。これは、コンポーネントやウィジェットなどのオブジェクトに関するデフォルト設定を提供します。
  • com.ibm.hats.common.HostScreen オブジェクト。これにはホスト画面情報が含まれています。
  • クライアントの java.util.Locale クラス
  • com.ibm.hats.common.TextReplacementList の値と設定
  • クライアント・セッション ID ストリング (「ビジネス・ロジックの作成」ウィザードが提供したビジネス・ロジックのテンプレート内の getter メソッドによって戻されたもの)
  • 双方向セッションの場合の現在の画面方向
  • 双方向セッションの場合のブラウザー内の「画面を反転」ボタンの有無

使用可能なクラスについて詳しくは、この資料セット ZIETrans API の資料を参照してください。Infocenter IBusinessLogicInformation クラスを参照してください。IBusinessLogicInformation は IBaseInfo クラスを拡張したクラスであるため、これらの API のいくつかは IBaseInfo クラスで定義されています。