統合オブジェクト・チェーニングを使用するアプリケーションのデバッグ

統合オブジェクト・チェーニングは、非常に複雑なホスト・アプリケーションをモデル化するための強力なツールですが、アプリケーションをアセンブルする際には注意が必要です。間違った順番で統合オブジェクトが呼び出される Java™ EE アプリケーションを作成してしまう恐れがあるため、このような事態が発生したときにサーバー上にどのようなエラーが表示されるかを認識している必要があります。

統合オブジェクトを間違った順番でチェーニングすると、統合オブジェクトを実行したときに問題が発生します。以下に、サーバー上に表示される可能性のあるエラー・メッセージおよびそのデバッグ方法を示します。

HPS5075 ファイル zzz.macro のマクロの再生時に STATE_PLAY_ERROR を受け取りました。
このエラーは、現在の画面と一致しないことが原因でマクロを再生できないときに発生します。これは、チェーン内の統合オブジェクトが正しい順番で呼び出された (使用する接続がそのチェーン内で見つかった) が、マクロ自体の実行が失敗した場合に発行される可能性があります。開始状態ラベルおよび停止状態ラベルがすべて同じ場合、あるいは、これらのラベルが 2 つ以上の統合オブジェクトに関して同じ場合、間違った論理順序で統合オブジェクトを呼び出すと、問題が発生します。
HPS5035 HttpSession の中にデータ・ソース・オブジェクト {0} がありません。考えられる原因としては、単一マシンから複数のブラウザーをチェーン・アプリケーションに対して使用している可能性があります。詳細については資料を参照してください。
このエラーは、最後の統合オブジェクト状態の開始状態ラベルを持つ統合オブジェクトが、そのオブジェクトの開始状態ラベルが直前の統合オブジェクトの停止状態ラベルと一致しなかったために、接続およびその状態の取得に失敗した場合に発生します。
この状況が発生した場合は、統合オブジェクトが間違った順番で呼び出された原因を判別してください。
  • 別の統合オブジェクト (最初の統合オブジェクトまたは中間の統合オブジェクト) がすでに実行され、その接続が、最後の統合オブジェクト状態 (その停止状態ラベル) のラベルを持つ状態に置かれていますか。
  • この統合オブジェクトを実行している JSP は正しい順番でリンクされていますか。
  • 接続を最後の統合オブジェクト状態というラベルの付いた状態に置いた可能性のある、失敗した統合オブジェクトが JSP 上にありませんか。これにより、ページ上の別の統合オブジェクトの呼び出しが妨げられるとはかぎりません。一連のエラーである可能性があります。