ランタイム・プロパティー・ファイル

ログ、トレース、およびライセンスの設定などのランタイム設定は、次の 2 つの異なるファイルのいずれかに保管されます。
  • runtime.properties ファイルは、ランタイム環境および「サーバーで実行」モード (Web アプリケーションの場合) で稼働するローカル・テスト環境で、ZIETrans によって使用されます。
  • runtime-debug.properties ファイルは、「サーバーでデバッグ」モード (Web アプリケーションの場合) のローカル・テスト環境で、ZIETrans によって使用されます。

Web アプリケーションのランタイム設定の管理方法について詳しくは、問題判別コンポーネントの管理を参照してください。

runtime.properties ファイルと runtime-debug.properties ファイルには、次のプロパティーが含まれています。

adminPortNum
adminPortNum は、管理の有効範囲が変更されるときに ZIETrans 管理コンソール によって使用されるデフォルト値です。ポート値は、アクティブな WebSphere® BOOTSTRAP_ADDRESS ポートにする必要があります。デフォルト値は 2809 です。これは、WebSphere ベース・インストールの server1 のデフォルト BOOTSTRAP_ADDRESS ポート、または Deployment Manager セルにアプリケーション・サーバー・ノードを統合するときのノード・エージェント・サーバーのデフォルト BOOTSTRAP_ADDRESS ポートです。
ioPatternKey(Web のみ)
トレースする統合オブジェクトを指定する 1 つまたは複数のパターン。以下の trace.INTEGRATIONOBJECT の説明を参照してください。

各パターンには、1 つ以上のワイルドカード (*) 文字を使用できます。例えば IntegrationObject.Callup* は、Callup で始まる名前を持つすべての統合オブジェクトに対してトレースを使用可能にすることを指定します。すべての統合オブジェクトをトレースするには、IntegrationObject.* を指定します。

複数のパターンを指定する場合には、各パターンをコンマで区切ってください。

flx_ServerURL
このパラメーターには、Flexera ライセンス・サーバーの URL が含まれています。HCL ZIETrans ユーザーは、オンプレミス・サーバーを構成するか、HCL&csqg;s の Flexera Cloud を使用できます。どちらの場合も、サーバー URL をこのパラメーター用に構成する必要があります。

ユーザーがこのパラメーターの値を設定しない場合、デフォルトで空の値が割り当てられます。

このパラメーターの構文は、以下のとおりです。

  • ZIETrans Web プロジェクトの場合:
    https\://[license server host URL]/api/1.0/instances/[license server ID] 
  • ZIETrans RCP プロジェクトの場合:
    https\://[license server host URL]/instances/[license server ID]/request 
flx_PrivateKey_Absolute_Path
このパラメーターには、.pem ファイルと pkcs8 形式のライセンス・サーバーのプライベート・キーの絶対パスが含まれています。
注: このパラメーターは、ZIETrans RCP アプリケーションには適用されません。
ランタイムの user.home は最初は不明であるため、ユーザーがこのパラメーターの値を設定しない場合、デフォルトでは、デプロイメント前に、最初に空の値が割り当てられます。デプロイメント後、このパラメーターの値が見つからない場合、PrivateKey.pem ファイルがシステムのユーザーのホームで検索されます。つまり、実行時にデフォルト・パスが次のように割り当てられます。
<userhome>/PrivateKey.pem
例:
flx_PrivateKey_Absolute_Path = C\:\Users\ZIETrans_Administrator/PrivateKey.pem
注: プロパティー・ファイル内の特殊文字の前には、円記号 (\) を付ける必要があります。
flx_BorrowInterval
このパラメータには、数値の後に単位の接尾部の文字が含まれています。例えば、10h の flx_BorrowInterval 値は10時間を示します。このパラメーターで有効な末尾の単位文字の値は、s、m、h、d、w です (秒、分、時、日、週を示します) 。
ユーザーがこのパラメーターの値を設定しない場合、デフォルト値は 30 分に設定されます。
注: 現在の頻度でセッションの存続期間中に再発行の要求が多すぎる場合、ユーザーはこの値を増やすことを検討できます。

このランタイム・パラメーターに無効な値が指定された場合、このユーザー指定の誤った値は実行時に無視され、代わりにデフォルト値 (30 分) が選択されます。

ランタイム・プロパティー・ファイルについて詳しくは、「ランタイム・プロパティー・ファイル」を参照してください。

numLicenses
購入したライセンスの数を指定します。ZIETrans は、ホスト・リソースへの ZIETrans 接続の数を追跡し、その値が購入したライセンスの数を超過すると、メッセージをログに記録します。

この値は整数です。デフォルト値はありません。「許可ユーザー」ライセンスの有効値は 1 から 50000 です。「バリュー・ユニット」ライセンスでは、値は、-1 でなければなりません。

licenseHardLimit
ZIETrans ライセンス資格を含む暗号化されたフィールド。このフィールドは、手動で変更しないでください。
licenseTracking
ZIETrans がライセンスの使用を記録するかどうかを指定します。この値は 2 進数です。デフォルトは 0 です。
0
ZIETrans はライセンス使用を記録しません。
1
ZIETrans は 1 つのノード内のすべてのアプリケーション・サーバーのライセンス使用を記録します。ZIETrans は、ホスト・リソースまたはデータベース・リソースへの ZIETrans 接続の数を追跡し、その値が購入したライセンスの数を超過すると、メッセージをログに記録します。ライセンス使用情報は、サーバー上の ZIETrans インストール・ディレクトリーの log ディレクトリーにある licensex.txt という名前のファイルに書き込まれます。ここで、x は 1 または 2 です。

ライセンス使用状況ファイルの最大サイズは、512 KB です。license1.txt ファイルのサイズが 512 KB に達するか、または ZIETrans サーバーが再始動されると、そのファイル名は license2.txt に変更され、新しい license1.txt ファイルが作成されます。新しい license1.txt ファイルには、最新のライセンス使用状況情報が記載されています。新しい license1.txt が 512 KB に達し、名前変更されると、古い license2.txt は削除されます。

ライセンス使用状況ファイルは一連の行から成り、1 行に以下の情報が入っています。各行はそれぞれ 1 時間分の操作に対応しています。値と値の間はスペース ( ) で区切られます
  1. 日付
  2. 時刻
  3. サーバーが始動されてからの最大ライセンス数
  4. 過去 1 時間における最大ライセンス数 (最後の 60 エントリーの最大値)
  5. 1 分ごと (1 から 60) のライセンス数
licenseFile
ライセンス使用情報のライセンス・ファイルの名前を生成するためにテンプレートとして使用される名前。このプロパティーのデフォルト値は license.txt です。
logFile
ログ・メッセージが書き込まれるアプリケーション・サーバー・ファイルの各セットに名前を生成するためのテンプレートとして使用する名前。ログ・ファイルのデフォルトのベース名は、messages.txt です。
logMask
特定のマクロ・エラーが発生すると、ホスト画面のイメージ (画面ダンプ) が ZIETrans ログ・ファイルに保存されます。

画面ダンプは INFO メッセージに 分類されます。ZIETrans ログに記録するメッセージのタイプを制御するには、この設定を使用します。例えば、セキュリティー上の懸念事項により ZIETrans ログに 画面が表示されるのを避ける場合は、logMask=6 を設定して、INFO メッセージ (画面ダンプを含む) がログに保存されることを防止します。

logMask 設定を使用して ERROR メッセージをシャットオフすることは できません。

4
ERROR メッセージを記録します。
5
ERROR および INFO メッセージを記録します。
6
ERROR および WARNING メッセージを記録します。
7
ERROR、WARNING および INFO メッセージを記録します。
maxLogFiles
メッセージ・ファイルの最大数。デフォルトは 2 です。

runtime.properties の中の基本ログ・ファイル名が、各アプリケーション・サーバーに固有のメッセージ・ログ・ファイルのセットを生成するためのテンプレートとして使用されます。デフォルトの基本ログ・ファイル名は runtime.properties で変更できます。ZIETrans を実行しているアプリケーション・サーバーの名前は、アンダースコアー文字 (_)、ZIETrans インスタンス名、アンダースコアー文字 (_) をこの順序で連結したものになります。

アプリケーション・サーバーのログ・ファイルのテンプレート生成時には、ZIETrans インスタンス ID (_SSS_ など) が基本ファイル名の最後に追加されます。ログ・ファイルの場合、これは messages _SSS_.txt になります。さらに、複数のファイルを区別する場合、この名前に索引 (1、2、3 ...) を追加します。そこで、例えば、ZIETrans インスタンス ID が cell_node_server の場合、アプリケーション・サーバーのログ・ファイル名は messages_cell_node_server_.txt になります。複数のログ・ファイルが構成されている場合、このアプリケーション・サーバーのログ・ファイル名は messages_cell_node_server_1.txt, messages_cell_node_server_2.txt ... となります。

messages_cell_node_server_1.txt のサイズが maxLogFileSize に達すると、そのファイルはクローズされ、messages_cell_node_server_2.txt に名前変更されます。新しい messages_cell_node_server_1.txt がオープンされます。

messages_cell_node_server_1.txt のサイズが再度 maxLogFileSize に達すると、古いログ・ファイルの名前が変更されます。例えば、messages_cell_node_server_2.txtmessages_cell_node_server_3.txt に変更されます。messages_cell_node_server_1.txt は messages_cell_node_server_2.txt に名前変更され、新しい messages_cell_node_server_1.txt ファイルがオープンされます。

maxLogFiles の数を超過すると、最も古いファイルが削除されます。
注: WebSphere Application Server for z/OS® 上で実行している場合、ログ・ファイル名のサーバー部分には、ログへの書き込みを実行するサーバントのアドレス・スペース ID も含まれています (例:messages_asid_1.txt)。詳しくは、ログ・ファイルとトレース・ファイルの名前を参照してください。
maxLogFileSize
メッセージ・ログ・ファイルの最大サイズを KB 単位で指定します。このサイズに達すると、新しいログ・ファイルがオープンされます。

この値は整数です。デフォルトは 512 KB です。

traceFile
ZIETrans トレース・メッセージの書き込み先のファイル名を生成するためのテンプレートとして使用する名前。トレース・ファイルのデフォルトの基本名は、trace.txt です。
maxTraceFiles
トレース情報ファイルの最大数。デフォルトは 5 です。

server.properties の中の基本トレース・ファイル名が、各アプリケーション・サーバーに固有のトレース・ファイルのセットを生成するためのテンプレートとして使用されます。デフォルトの基本トレース・ファイル名は runtime.properties で変更できます。ZIETrans を実行しているアプリケーション・サーバーの名前は、アンダースコアー文字 (_)、ZIETrans サーバー・インスタンスの名前、アンダースコアー文字 (_) をこの順序で連結したものになります。

アプリケーション・サーバーのトレース・ファイルのテンプレートを生成するには、基本ファイル名に ZIETrans サーバー・インスタンス ID (_SSS_ など) を付加します。このファイル名は trace _SSS_.txt となります。さらに、複数のトレース・ファイルを区別する場合、この名前に索引 (1、2、3 ...) を追加します。そこで、例えば、ZIETrans サーバー・インスタンス ID が cell_node_server の場合、アプリケーション・サーバーのトレース・ファイル名は trace_cell_node_server_.txt になります。複数のトレース・ファイルが構成されている場合、このアプリケーション・サーバーのトレース・ファイル名は trace_cell_node_server_1.txt, trace_cell_node_server_2.txt ... となります。

trace_cell_node_server_1.txt のサイズが maxTraceFileSize に達すると、そのファイルはクローズされ、trace_cell_node_server_2.txt に名前変更されます。新しい trace_cell_node_server_1.txt がオープンされます。

trace_cell_node_server_1.txt のサイズが再度 maxTraceFileSize に達すると、古いトレース・ファイルの名前が変更されます。例えば、trace_cell_node_server_2.txttrace_cell_node_server_3.txt に変更されます。trace_cell_node_server_1.txttrace_cell_node_server_2.txt に名前変更され、新しい trace_cell_node_server_1.txt ファイルがオープンされます。

maxTraceFiles の数を超過すると、最も古いファイルが削除されます。
注: WebSphere Application Server for z/OS 上で実行している場合、トレース・ファイル名のサーバー部分には、ログへの書き込みを実行するサーバントのアドレス・スペース ID も含まれています (例:trace_asid_1.txt)。詳しくは、ログ・ファイルとトレース・ファイルの名前を参照してください。
maxTraceFileSize
トレース・ファイルの最大サイズを KB 単位で指定します。このサイズに達すると、新しいトレース・ファイルがオープンされます。

この値は整数です。デフォルトは 10240 KB です。

traceLogDirectory
アプリケーション EAR のデプロイ時にログおよびトレース出力の書き込みに使用するディレクトリーを設定します。このキーワードを指定しない場合、または指定された値が有効でない場合は、使用されるディレクトリーは「logs」で、これは EAR のインストール・ディレクトリーの下に配置されます。この値は、EAR がアプリケーション・サーバーに展開された場合のみに使用されます。この値は、ツールキット 環境では無効です。
maxHODThreadManagerThreads
Host On-Demand ThreadManager スレッド・プールに作成できるスレッドの最大数を 指定します。10 から 10000 までの値を指定できます。この範囲外の値を指定すると、設定が無視され、デフォルトの Host On-Demand 値である 10000 が使用されます。